相続の仕方は2通り 単純承認と限定承認

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相続が発生した場合、相続を承認することも破棄することもできます。

相続を承認する場合は、承認の仕方で単純承認と限定承認の2通りがあります。

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単純承認とはプラスの財産もマイナスの財産も全て無制限に相続する場合を言います(民法920)。

そのため、マイナスの財産がプラスの財産を上回っていた場合は自分の財産から弁済する必要があります。

この場合は相続放棄を選択した方が良いでしょう。

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限定承認とはプラスの財産を上限としたうえでマイナスの財産を清算し、余りがあった場合にその財産を相続する場合を言います。

プラスの財産とマイナスの財産のどちらが大きいのかわからない時に選択されることがありますが、相続人のうち一人でも単純相続を選択した場合は選択できない、手続きが煩雑であるとの理由から現在はあまり使われていないようです。

・限定承認を選択する際は注意が必要です。

マイナスの財産もすべて相続することになる単純承認に対して限定承認ではマイナスの財産以外を相続できます。

ならば限定承認を選択した方がメリットがあるように思えます。

しかし、限定承認は税制上注意が必要な方法でもあります。

それは「みなし譲渡所得課税(下記参照)」がある場合です。

限定承認においてはこのみなし譲渡所得税が鍵になります。

この所得税は債務には含まれますので、最終的には負債の方が上回る場合切り捨てとなりますが、もしも相続する遺産がプラスである場合は損になってしまいます。

ですから限定承認は気軽に選択せず、相続する財産がプラスになるのかマイナスになるのかを精査してから選択する必要が有ります。

※「みなし譲渡所得課税」とは

みなし譲渡所得課税とは「譲渡所得」があったと「みなして」かけられる税金のことです。

例えば、800万円で購入した土地を1,000万円で売却したとき、

1,000万-800万=200万

の所得があったとみなされ、この200万円に対してかけられる税金のことをいいます。

負債を弁済するために全ての財産を売却することになりますが、このときに得た金額が収入とみなされて所得税の対象となることがあるのです。

この場合に限定承認をすると、被相続人に対して所得税がかかってしまいます。

ただし、これは土地などの売却によって含み益の発生する遺産に対しての話なので、相続するものが現金である場合はこの限りではありません。